共通の敵がいると団結する

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団結した組織は強いです。各自がチームのためにという思いで働き、生産性や品質は高まりますし、困難に陥いった状況でも克服する力があります。マネージメントする側は、チームをまとめることが使命であると思いますが、簡単ではないと思います。しかし、私はかつて仲良く団結していた組織にいたことがあります。その唯一の理由は、その組織に全員にとって共通の強大が敵がいたのです。今回は、共通の敵がいると団結するというテーマでお話させていただきます。

どの組織でも団結は見られなかった

私は、複数の会社、様々な部署を渡り歩きましたので、各組織がまとまっているか否かについて、思い返すと、あるひとつの組織を除いて、どの組織でも団結は見られなかったです。必ず、反乱分子がいて、チームの力が100%活かされないということです。例えば、「重要な方針が周知されているにもかかわらず、守らない」「周りや上司の文句ばかり言っている」「当日休みが多く、他メンバーに負担をかけることが日常的だが、偉そうにしている」など、挙げればきりがありません。

団結していた組織

唯一団結していたのは、新卒で入った会社の30~40人の現場です。最大で唯一の理由は、上司が超理不尽だったこと。そもそもその会社が、今でいうブラック企業で、上役に立てるのは、ブラックに迎合できる人間性であったということ。(どんなことがあったかは、書くことができないような内容のため割愛します)そのような上司に皆が虐げられていましたので、絶対的な敵が全員共通だったのです。そのため、横のつながりは仲が良かったです。20~50代で社員とパートとアルバイトの男女皆が小競り合いすることなく、団結していました。たまたま気の合う人たちが集まったということではありません。クセがあって、我が強い人、攻撃的な性格の人がいましたので、絶対的な敵がいなければ、必ず、小競り合いが生じて、仲良くなかったと思います。共通の敵がいることの効果を強く実感した経験となりました。

ヒトラーは敵を仕立て上げて観衆を惹きつけた

ドイツのヒトラーの独裁政治は、歴史に詳しくないという人でも聞いたことがあると思います。彼は演説が上手いことが国のトップにまで上り詰めた理由であると語られていますが、国民共通の敵を作り上げることで、支持を得たとも言えます。その敵とは、ユダヤ人です。第一次世界大戦に敗戦したドイツは貧困に陥ったのですが、貧しい理由はユダヤ人によるものだと説いたのです。

組織を団結させる方法

では、組織を団結させるためにはどうしたらよいのか。正攻法のやりかたとしては、「お互いを尊重しながら同じ目標に向かう」という方法があります。この方法は、組織を強くする理想的な姿であり、多くの組織で目指していると王道である思います。ただし、全員がお互いを尊重できるのか。。チームのためにという意識を皆が持つことができるのか。。とても難しく、目指してはみるものの、実現できていないケースが多いと思います。

負の意識を利用する

人は性善説を説いて全員がその色にはなりません。性善説が性に合わない人は必ず一定数いて、そのような人は性善の色に合わせないからです。このことを考えると、負の意識から作用するパワーを利用すると良いのです。負の意識はほとんどの人が内に秘めていますし、自ら進んで歩みを進めます。敵がいるから周りと仲良くしようとするのです。

共通の敵で団結した組織のデメリット

共通の敵がいることの利点をお伝えしましたが、デメリットがあります。もし、敵がいなくなってしまったら、団結は解消します。本当に尊重しあって団結していた訳ではないからです。そして、無意識に、新たな別の敵を探そうとしてしまいます。結果、組織はバラバラに。。

共通の敵の特性を活かす方法が無いものか

私はこの記事を書くにあたって、共通の敵をつくって団結を強め、デメリットを生じさせない方法が無いものか何日も考えました。しかし、なかなか、良い案は浮かばないですね。。やはり、組織を強くするためには「お互いを尊重しながら同じ目標に向かうことでまとまる」という王道しかないのでしょうか。。

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