みなさんは、他の人から受けるご厚意について、どうしていますか?席を譲りますと言われたり、気持ちですとお土産を差し出されたり、様々な場面があると思いますが、知り合いの人からではなく、全くの他人から受けるときはどうでしょう。私は、他人からでも好意はありがたく頂くようにしています。今回は、ご厚意はありがたくいただきましょうというお話です。
私は、高橋優さんの「明日はきっといい日になる」という歌が好きです。
ストレートで前向で分かりやすくて清々しくて、もっと知られて売れても良い、紅白歌合戦に出ても良かったくらいの曲だと思います。
その歌詞に
『くたびれた顔で 電車のなか 揺られている人を見た
勇気振りしぼって 席をゆずってみた
「大丈夫です」と 怪訝そうに断られたそのあと
きまり悪そうに 一人分空いたまんまのシート』
とあり、これはありがちな光景。譲られた側は厚意を受け取れば良いのに。。と残念に思いました。
そして、そういえば、70代後半の実家の父はこのような場面ではどうするのかと疑問に思い、聞いたところ、礼を言って座るとのこと。体が丈夫で、昔気質な父のため、意外な答えだったのですが、念のため、「席の場面以外でも、他人の厚意はありがたく頂戴するといいよ」と伝えました。
この一連のことの経緯から、私自身も、他人からのご厚意はありがたく頂戴しようと改めて認識し直しました。
その後、間もなくのことです。
いきつけのBarに行き、その日は、10年前に事故で無くなった妹の誕生日だったため、彼女が好きだった赤ワインを頼むことにしました。すると、バーテンダーが、「あちらの男性のお客様がボトルで赤ワインを飲んでいて、一人では飲みきれないからお客様(私)に一杯おすそ分けしたいそうです」とのこと。私は、少々驚いたものの、他人からの厚意はありがたく頂戴すると再認識したばかりだったため、ためらう間を置かずに感謝の旨を伝え、一杯頂くことにしました。せっかくなのでお話をさせて頂いて、いつもハイボールしか頼まないが今日赤ワインにした理由も説明したところ、相手のかたも「そのような大切な日にワインを一緒に飲むことができて嬉しいです」とお話頂きました。この一連のことは私の一人飲み経験のなかで、またひとつ宝物になりました。若いころの私であれば、他人からおすそ分けもらうなんて恐縮というように、要らぬ気を使って、結局相手にとっても私にとってもいいことは無い流れになっていたと思います。そのかたはアメリカで仕事をしていて、翌日には旅立ってしまったのですが、また、お会いすることができたら、こちらからお返しをしたいと思っていて、楽しみにしています。
日本人は奥ゆかしい性質ですので、何かをして頂くことに恐縮してしまいがちです。でも、よほど、胡散臭い何かを感じない限りは、他人からのご厚意はありがたく頂戴しましょう。そして、お礼をして、関係性や状況によっては、お返しをしましょう。
コメント