大人が「学校で習った〇〇って、社会人になって使わないよね。授業でやったことなんて意味がないよね。」のように、学校の授業で習ったことなんてほとんど役に立たないと言う話をよく耳にします。さらには、子供にまでそのように伝えてしまうことも。。私はこの一連のことに違和感を覚えます。学生の頃の勉強は、当人の成長と、その後の社会人へのステップ(就職や仕事そのもの)において、とても大切だからです。その理由を5つあげます。
ワーキングメモリを鍛えることが出来る
ワーキングメモリとは脳の作業領域のことです。これを鍛えることで頭の回転が速くなり、ミスが少なくなります。ワーキングメモリは暗記や暗算をすることで強化できます。
学校の授業の内容は、覚える機会が多いですから、学校での勉強を取り組むことは、脳の能力開発に繋がっているのです。
考える力を養うことができる
例えば、数学の証明は、論理的な物の考え方を学びますが、仕事や実生活に活かすことが可能です。数学の授業で出されるそのままの問題を、その後の生活で見たことが無いから、証明なんて勉強して意味が無いというのではありません。
学んだことをどのようにして活かすかについて考えることが重要で、学校の勉強はその下地作りなのです。
自分の成長に繋がる
勉強して、「理解できた」「問題を解くことができた」経験は、以前の自分よりも進歩したということです。
「自分が成長する」ことを実感できる貴重な体験なのです。その実感は、更なる努力へ繋がり、成長が積み重なっていきます。とかく、他の人との比較に目が行きがちですが、自分の成長に繋がることに着目しましょう。
やり抜く力を身につけることが出来る
偏差値至上主義については、未だ根強く残っています。私も、この傾向は100%正しいとは思わないのですが、偏差値の高い学校に行っている人は、その学校に入学するまでに、何時間も、何日も、何年も、多くの時間を費やして努力しています。この努力によって、やり抜く力が身につきます。やり抜く力によって、社会に出た後に、困難な仕事にも立ち向かってやり遂げることができます。
学歴から当人の力量を測る目安となる
学歴によって、「学生がどれだけの力量があるかについて雇用する側が知ることができる」というメリットがあります。仕事に就くと、業界によって様々ではありますが、資料を読んで理解したり、プレゼンしたり、解析したり、問題解決したり、様々なものごとの習得や実践を、日々求められます。学歴は、企業の要求に応えられるかについて、評価する指針となります。
学生時代に学んだ公式自体の意味よりも、物事を理解習得する能力がどの程度であるのか否かが大切であることが分かると思います。
以上、学生が勉強することは大切であることをお話してきました。
私は超偏差値の高い学校の出身ではないので、決して上からものを言っているのではありません。実際、私はできていなかったので、勉強してきた人をリスペクトしています。社会人になって、学生時代にもっと勉強すべきだったと後悔しています。
学校の勉強なんて意味ないと、吐き捨てる人は、勉強しなかった、勉強嫌いだった自分を正当化するための、愚痴であると思います。
勉強は、人間づくりの観点として捉えても、大変重要です。特に大人になるまでの期間は成長が著しいので極めて有効です。大人は、子供の勉強について、その重要性を正しく理解し、伝えることが大切であると思います。
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