シンプルな話が感動を呼ぶ

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「感動巨編!」「全米が泣いた!」のような触れ込みの映画を観てみたら、全然涙なんて出なかった。大したことなかった。という経験ありませんか? 私は何回もあります。とてもガッカリです。逆に、まったく期待なんてしていなくて、ふと見聞きしたシンプルな話に涙してしまうこと、ありませんか?今回は、私か過去に経験した、シンプルなのに感動したお話をさせていただきます。

休憩室にて人々の声が飛び交う中

15年くらい前、上司と会社の休憩室で昼休憩をしていたときに、その上司が、ネットで見た話が良いものだったと、話を始めました。休憩室は多くの人がいて、ザワザワと少しうるさいと感じるなか。。。上司が話始めたときに、私としても、気楽に雑談を聞くテンションでいました。以下はその内容です。

ありがとうマーチ

ある三人家族(お父さん、お母さん、5歳くらいの男の子)の車は、日産のマーチでした。男の子が大きくなってきたため、大きい車に買い換えることになり、両親はマーチを手放すことを、男の子に伝えました。男の子は、これまで何処に行くにもマーチに乗っていたので、手放すことをとても淋しいと言います。母親は、「マーチにありがとうの気持ちを手紙に書こうね」と話し、男の子は「今までいっぱいいろんなところにつれて行ってくれてたのしかった。ありがとうマーチ。」の旨の手紙を書きます。マーチと別れる日に、男の子は後部座席にその手紙をそっと置きます。そして、泣きながらマーチとお別れしました。

何か月か経過して、車のディーラーのかたがその家族のもとへ訪れ、男の子に手紙を渡します。マーチからの手紙とのこと。さっそく読んでみると「今までたくさん乗ってくれてありがとう。いっしょにいろんなところに行ったね。たのしかった。今は、ほかの家族をのせて元気いっぱい走っています。」という旨の内容が。。

男の子の手紙を見たディーラーが、男の子の気持ちに応えたいと思ってこの手紙を書いたとのことでした。

うるさい休憩室で涙

私は、この話を聞いて、涙が流れてきました。人の声がとびかう、雑な環境の中なのに、涙している自分の姿が面白いと思いました。

というか、ひさしぶりに思い出しながらこの記事を書いている今も泣いています。

全米が泣いたという大風呂敷を広げ、制作費用何億円何十億円という映画で感動しないことがよくありますが、この、上司がふと話した制作費用ゼロ円で装飾のない話に心震わせられたのです。事前のハードルが高いか低いかということが大きな要因であると思いますが、シンプルな話であっても充分に感動は伝わる。と実感したお話でした。

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