100%の出来に固執しない

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仕事を進めるにあたって、完成度をどこまで目指していますか? いろいろな人がいると思います。また、業界や仕事内容、会社によって違うかもしれません。今回は、仕事をどの水準まですべきかを考えてみたいと思います。

要する時間とその必要性

以前の仕事の同僚で、100%完璧に仕上がらないと気が済まない人がいました。社外向けの資料であれば、分かるのですが、プロジェクト内向けの資料作成についても、完璧でないと気が済まないのです。皆が帰ったあとで、23時でも24時でも残って取り組み、タイムカードは定時に押していて残業代は請求しないし、誰にも何にも迷惑はかけていない、自分がやりたいところまでやりたいんだという主張でした。(15年も前の事です。ここではタイムカード時間と残業の議論はご容赦ください。)

確かに、その成果物はとても高いレベルでした。しかし、提出するのは社内用の資料であることを考えると、要する時間と労力は、そこまで必要としていないと思えました。この人は、この1案件に限らず、基本的にこのスタンスで仕事をしています。

些細なことは気にしない取り組み

以前、著述家の勝間和代さんのYouTube動画を見て、とても印象に残ったことがあります。勝間さんはライフハックやスキルアップのような大変為になる動画をあげられているのですが、ノーカット、ノー編集で、字幕も無しで公開しているのです。自宅で撮影されているのですが、その最中に、お掃除ロボットの音が鳴り出したり、飼っているネコが勝間さんの顔をなめまわしたり、変な間ができたり、様々なことがあるのですが、カットしていません。大事なワードもたくさん述べられるのですが、字幕をつけていません。

この仕上がりで良いとされていることに、驚きました。私でしたら、全ての言葉ではなくとも、伝えるために大事なセンテンスだけでも字幕をつけるでしょうし、ルンバが鳴り出した箇所はカットすると思うのです。※ちなみに私は、勝間さんとネコのからみは大好きです。とても癒されます。

勝間さんは、ご自身の動画公開について、以下のように考えられています。

◎ 毎日公開したい

◎ 長く継続したい

◎ 動画の仕事時間を少なくしたい

(撮影10分前後プラス、サムネイル作成やアップロードに10分前後の合計20~30分程度)

(この程度の労力に留めないと、毎日、何年も続かない)

この全てを実現するために、編集はしないと決めているとのことです。編集は外注すれば良いのではないかと思いましたが、その説明もされていて、日々、編集の人とのやりとりすることになり、結果余分な労力を使うことになるので、外注もしないのです。

勝間さんの一連の判断と潔さは見習うべきと思いました。

もちろん、法律をつくる、薬をつくる、社運をかけたプレゼンをするなど、100%が必須である仕事はありますが、そこまでは必要とされない仕事は少なくありません。何が重要で、見失ってはならないか、そして、重要なことを実現するために、妨げになるようなものはないかを徹底的に考えて、無くしても大きな影響を与えないものは削除するということです。

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