「活眼・活学」(安岡正篤:著)のなかで、「知識、見識、胆識」が記されています。とてもためになると思いましたので、以下にまとめさせていただきます。
「知識」
人は、日々の出来事に対応するにあたって、大事な原理原則がある。知識は、学校の授業や参考書を読むだけでも得ることができるが、現在は様々な条件が重なるなど対処が困難であることも多く、機械的な知識や教養だけでは、対処できない。知識だけでは人間の信念や行動力に繋がらない。
「見識」
せっかく手に入れた知識をいかすためには、もっと根本的なもの、権威があるものを加える必要がある。それは「見識」である。問題の解決をしようという時には、人格や体験、あるいはそこから得た悟り等から、判断する。これが「見識」である。
「胆識」
見識を体現することは決して簡単ではない。しかし、見識だけでは完全ではない。なぜなら、見識が高い人間に対して、低俗な人間は反対するからである。それを貫くためには、様々な反対や妨害等を排除して実行する知識と見識を「胆識」と呼ぶ。つまり、決断力、実行力を持った知識、あるいは、見識が胆識である。
「活眼・活学」(安岡正篤:著)より引用
実際の例を考えてみた
上のように、知識、見識、胆識について、本から引用、要約しましたが、理解を深めるために、具体的な例を考えてみました。
<知識、見識、胆識の例>
(知識)
人間が頭が冴えて深く物事を考えることができる時間は一日数時間程度と限られている。例えば論文を書くなど、論理的思考を要するアウトプットは朝行うことが望ましい。
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(見識)
ブログを書く時間を朝にしたら良いと考える。
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でも朝早く起きられるか不安。
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(胆識)
朝行動することが効果的であることを信じ、夜早く寝るようにして眠さの不安を排除。これまでよりも早く起きてブログを書いた。日々継続して習慣になった。
<知識と見識はあるが胆識が至らない例>
(知識)
パソコンのスペックは日々進化していて、旧いものを使い続けていると、処理が遅く、効率が悪くなる。
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(見識)
ウチの会社のパソコンは7年くらい使っているから業務効率が悪いかもしれない。買い替えを検討するように、要請した。
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経理から買い替えに費用がかかると反対に合う。
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(胆識が無い)
実行力が無く、反対意見を排することができず、パソコンはそのまま。結局、会社の業務効率は悪いまま業績が上がらない。
※買い替えの効果や現状維持することのデメリット、費用対効果などを的確に説明して買い替えに至れば胆識があると言えるでしょう。
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