2月28日に行われた「びわ湖毎日マラソン」で、鈴木健吾選手(富士通)が日本新記録で優勝しました。先日、Fm YokohamaのRoute847を聴いていたときに、パーソナリティーの柴田聡さんが以前、鈴木選手にインタビューしたことがあるとのことで、ご自身の強みを聞いたところ、「練習が好き」とお話頂いたとのことでした。ご自身でこのように言えることは、とても凄いことだと思います。今回は、鈴木選手の歩みに触れながら、マラソンに限定せず練習が好きというテーマでお話させていただきます。
大学時代のエピソード
神奈川大の大後栄治監督が当時を振り返る。「合宿中は昼食時にも夕食時にも姿がない。あいつはどこにいるんだ、と思っていると走っている。朝、昼、夕と1日3回、2時間近く走ることもあった」。また、満足のいく練習ができないと「わんわん声を上げて」泣き出すほどの選手だった。(朝日新聞DIGITAL)
練習が好きと思えることの価値
勝負の世界に身をおいた人間は、練習の質と量を誰よりも、こなさないとトップを勝ち得ることはできません。しかし、マラソンの練習は地獄のようなものと聞きます。かつて、プロ野球で首位打者を取るなど花形選手として活躍した田尾安志さんが、解説者になって女子駅伝チームの合宿に同行取材したときに、マラソンの練習は野球よりも遥かにキツくてツラい地獄のようだったとお話されていました。そのマラソンの世界において、鈴木選手のように練習が好きと言えることは、最大の強みであると言えます。
練習が好きになるためには
練習を好きになることは簡単なことではありません。そのようななかでも、練習が好きになるための方法を記します。
◎ 夢や目標を持つ。
◎ 最終目標の手前にいくつもの小さな目標を設定して少しずつ一つずつクリアして都度達成感を味わう。小さな成功体験を重ねる。
◎ 練習を習慣にしてしまう。一日の中で練習する時間帯を決めて毎日取り組むことで、継続することが当たり前になり、やるぞ!と、気持ちの負荷をかけずとも練習することができる。
練習が好きと思えること自体が才能
上の取り組みは、練習を好きになるヒントであると思います。しかし、鈴木選手は、マラソンの練習が心底好きなのだと思います。練習を好きになるために何か工夫したという訳では無いのでしょう。練習に前向きに取り組み、長く継続することが、簡単では無いことを考えると、鈴木選手のように、もとから練習が好きということは、それだけで才能と言えるのかもしれません。
コメント