小さな幸せ。重ねることの大切さ。

life

FMの「NISSAN あ、安部礼司 ~BEYOND THE AVERAGE~」というラジオ番組が好きで毎週聴いています。この番組はラジオドラマで、主人公の平凡なサラリーマンが社会の荒波に揉まれながらも奮闘して生きていく様を描いたコメディです。以前の放送で、「小さな幸せ」「重ねることの大切さ」について触れていて、とてもためになると思いましたので、その箇所のご案内と私が思うことをお伝えします。

話の内容

(背景)
主人公の妻ユウが、息子と娘とともに、雑貨屋に訪れ、オリジナルのポストカードを作った。手動の活版印刷機(活字を組んでその出っ張った部分にインクを塗って紙を刷る)を体験した。
後日、出来上がったカードを取りに行こうと店へ向かう最中に、部下である鞠谷アンジュとばったり合い、ともに雑貨屋へ足を運ぶ。
(ユウ)
「オリジナルのポストカードを活版印刷するには、例えば、黒、青、黄色というように、複数の色を印刷する場合、まずはじめに黒を印刷して、青色をその上に重ねて印刷する。この際にズレないように位置を合わせる。黄色はその上にさらに重ねる。娘と息子がこの印刷をしてみたが、ズレたり二重になったりうまくいかない。でも出来たものを見てみると、どれも味わいがある。デザインとして成立している。この様子を見て自分は気づいた。大切なことは、合わせることではなく、重ねることなのだと。毎日毎日少しずつ色を重ねていくことなんだと。昨日と同じような一日を送っていて、全く同じ組み版だと思っても、色を少し変えるだけでデザインになる。重ねていけばいつか自分だけの作品ができる。
(鞠谷アンジュ)
「分かります。人生は、ささいなことの積み重ね。小さな幸せを見つけることが大切であることは分かります。幸せは小さいほど愛おしい。
でも、焦ってしまう。歳だけどんどんとってしまい、このままでいいのかなと。小さくまとまっていないかなと思うと焦るんです。

(ユウ)
「わたしも同じ。ささやかな日常に癒されるけど、ささやかな日常に傷つき、迷う。小さなことで喜んだ自分に、ふと我に返ったとき、こんな小さな幸せで満足する自分で良いのか?そんな人生で良いのか?
でも、それでいいのではないかと思う。
自分自身が思う通りに生きていけば良い。人生は、ボウリングのように、2回で全部倒さなければならないわけではない。何回でも挑戦して、ひとつひとつ倒していけばいい。息子と娘が活版印刷で作ったポストカード。どれもズレている。でも、これでいいの。」

以上が、ドラマの内容です。

日々、小さな幸せを感じる。その積み重ねの人生は素晴らしい。

「小さな幸せで満足するような自分で良いのか」という二人が共通して不安に思うところが、心に留まりました。私はどうか考えてみると、そのことを考えないようにしています。考えると不安が増すばかりだからです。そのため、ユウの言うような前向きな感じではなく、自分の保身と言えますし、ネガティブを回避するための策という感じです。

ただ、小さな幸せを感じる喜びは大切であると思っています。干した洗濯物が青空の下で揺れていて乾いていく様子を見るときの気持ちよさ。スーパーの店員さんと軽く雑談できたときの嬉しい気持ち。仕事でありがとうと言って頂いたときの喜び。早朝ジョギングで朝日を見たときの感動。。。どれもひとつひとつは小さい幸せですが、生きる活力になっていることを実感します。

ユウの言うように、自分はスーパーマンではないから、大きな跳躍はできない。小さくまとまっていないかと不安に思う必要はない。やれること、やりたいことを少しずつやっていくことで、やがて大きな歩みとなる。このことを改めて心にとめて、日々を送っていこうと思います。

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